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疾病になりやすい遺伝子がある理由?

2010-02-23

これは実は非常に専門的な生物進化学の問題です。


ここではイメージにより理解しましょう。誰もが「生物の多様性」という言葉を聞いたことがあると思います。生物の多様性がないと、我々人類社会において男性は全て外観も性格も同一で、女性も全く同じとなります。SF小説に描かれるクローン人間の世界では、我々は社会がどのように運行されるか想像できません。生物学の観点からみると、生物の多様性は遺伝の多様性であり、遺伝子の多様性でもあります。

 


遺伝子特製の多様性がなければ、種は容易に絶滅します。例えば、鳥インフルエンザが流行り、ある人が感染した場合、周囲の人は全て感染し、死んでしまいます。恐らく深い山の中で生活している人々だけが免れることでしょう。 遺伝の多様性があることで、大幅に種の生存率が高まります。


例えば現在、我々はすでに10%の人々がエイズにはかからないことを知っており、人類がテクノロジーの力を駆使してもエイズの蔓延を防ぐことができないと仮定した場合、この10%の人々は最後の幸運な生存者となります。遺伝子の多様性は植物にとっても同じように重要です。多様性がなければ、新しくこの植物を専門に食す昆虫が出現した場合、種の絶滅の危機となります。このような状況の出現を回避するために、このような植物の一部植物は昆虫に有害な代謝産物を生産します。これで、昆虫に多く食べられることがなくなり、最終的に生存していくことができます。これが遺伝の多様性がもたらすメリットです。



例えば、高速道路の両側に植えられているキョウチクトウは有毒な生物塩基を生産するため、虫がキョウチクトウの葉を食べていることを見ることはありません。よって、我々人類が現在まで生存できているのは、遺伝子の多様性によるものなのです。これらの遺伝子の多様性は通常目にみえませんが、重要な場面でその差異を見ることができます。 

 

1918年、スペインから第一次世界大戦終結により帰国したアメリカ兵は恐ろしい世紀の疫病・インフルエンザをニューヨークにもたらし、ここから数年間、世界的にインフルエンザが大流行し、数千万人の命が代償となりました。その時、中国にはまだ統計制度が確立されていなかったものの、温州地方の記録によると、約10%の人口がインフルエンザで命を落としたとされており、死亡率はまだ記憶に新しい20032004年のSARS感染をはるかに超えていました。 



また一方で、遺伝子の多様性により90%の人々がこの疫病においても生存することができ、遺伝子の多様性により10%の人々の生命が失われたと言うことができます。我々人類の遺伝子は多様性により、疾病への反応が異なります。ある人は特にある疾病にかかりやすく、ある人はその疾病には生まれつきかかりません。

 

例えばB型肝炎について、信頼性ある医学統計に基づくと、成人の85%がB型肝炎に感染しても自然とウィルスが除去され、残りの15%が慢性肝炎に発展し、生涯ウィルス保持者となります。ここで、我々は「疾病にかかりやすい遺伝子」という概念を理解することができます。この15%のB型肝炎感染後に慢性肝炎に発展する人々は、「B型肝炎になりやすい遺伝子」をもっています。

 


疾病にかかりやすい遺伝子は、人類の進化過程で自然と選出されたものではなく、我々の遺伝子の多様性固有のものです。疾病になりやすい遺伝子が必ず悪いと言うことはできません。ある疾病になりやすい遺伝子も、別の疾病にかかりにくいようになっている場合もます。もっとも典型的な例が地中海貧血症という病気です。この病気をもっている場合、悪性マラリアにかかりにくくなります。本当に「人間万事塞翁が馬」です。よって、ある疾病にかかりやすい遺伝子だと検査で確認されても、世界の終わりだと思う必要はありません。他の疾病への抵抗を手助けする可能性があります。もちろん、どのように適切な措置をとって、かかり易い、遺伝子がもたらすマイナスの影響に予防するか、真剣に考慮する必要があります。