紅白金丹 純天然抗酸化剤

レスベラトロルの安全用量

2010-02-12

植物ポリフェノールは毎日食物から大量に摂取しており、且つ健康にとって必要不可欠な化合物です。しかし、長期的且つ大量に単一植物ポリフェノール、つまりはレスベラトロルを摂取することには不安感がつきまといます。そのため、その安全性を確認するため長期的且つ綿密な研究が行われています。

 

レスベラトロル高用量服用による慢性毒性に関する最初の試験は2002年に行われており、120 mg / kgの使用量(70キロの成人が毎日1.4 g摂取に相当)において、如何なる毒性も観察されませんでした。

Juan MEet al. The daily oral administration of high doses of transresveratrol to rats for 28 days is not harmfulJ Nutr 2002; 132: 257-260
http://jn.nutrition.org/cgi/reprint/132/2/257 

また150 mg/kg に増やしても、如何なる毒性も観察されませんでした。

Marier J F,et al. Metabolism and disposition of resveratrol in rats: Extent of absorption, glucuronidation, and enterohepatic recirculation evidenced by a linked-rat model. J. Pharmacol. Exp. Ther. 2002; 302: 369–373. 
http://jpet.aspetjournals.org/cgi/reprint/302/1/369

2004年、ラットを使った4週間の慢性毒性試験において、極端に高用量の13,000 mg / kg を与えたところ、確かに腎臓毒性が観察されました。この用量を単純に70キロの成人で換算すると、毎日210グラムに相当し、ほぼご飯1杯分の量となります。ラットに11,000 mg / kg を与えたところ、母のみ腎臓が小さくなり、オスの白血球の数が上がりました。一方、1300 mg / kgの用量では何も変化がありませんでした。結論からすると、1300 mg / kg 70キロの成人で毎日21グラムに相当)は、絶対的に安全な用量といえます。

Cornwell JA, et al. ResveratrolAssociated Renal Toxicity. Toxicol Sci 2004; 82: 614–619. 
http://toxsci.oxfordjournals.org/cgi/reprint/82/2/614

2007年、人体での臨床試験の結果が報告されました。また本試験において、毎日0.5g 1g2.5g5gの高用量でも、なんら副作用は発見されませんでした。ただし、レスベラトロルが体内に入ると、肝臓と腸で迅速にその他物質に代謝されました(前の節の具体的な描述をご参照ください)。

Boocock DJ, et al. Phase I Dose Escalation Pharmacokinetic Study in Healthy Volunteers of Resveratrol, a Potential Cancer Chemopreventive Agent. Cancer Epidemiol Biomarkers;Prev 2007;16(6):1246–52. 
http://cebp.aacrjournals.org/cgi/reprint/16/6/1246

2007年、アメリカ・ハーバード大学のSinclair教授が創設したSirtris Pharmaceuticals社において進行されたレスベラトロルを用いた糖尿病治療の臨床試験では、1g2g5gという高用量を数ヶ月間与えた結果、下痢を除き、毒性副作用は発見されませんでした(資料は未公開状態です)。一方、通便はポリフェノールの特性であり、どれにしても大量に服用すれば必ず下痢を引き起こします。これは食物ポリフェノールが便秘の治療に用いる理由でもあります。

各種動物実験及び人体実験のデータに基づき、全米科学アカデミー(National Academy of Sciences)傘下の医学研究院IOMInstitute of Medicine)は、レスベラトロル摂取量の上限を設定しないことに決めました。