レスベラトロルの糖尿病予防作用
2010-02-122006年、科学界は重要な進展を遂げました。レスベラトロルにII型糖尿病発病の抑制作用があることが発見されたのです。ハーバード大学のSinclair教授は、レスベラトロルの抗老化機能を研究していた際、高脂肪の食物で飼われていたラットがレスベラトロルを摂取した場合(20 mg/kg/1日)、寿命が延長され、出現すべきII型糖尿病の症状が出ないまま状態が続きます。この研究の意義は、長期的に多量のレスベラトロルを摂取すると、II型糖尿病の発生防止に役立つことを示したことにあります。
u Baur JA, et al. Resveratrol improves health and survival of mice on a highcalorie diet. Nature 2006; 444: 337-342. |
現在、科学界ではレスベラトロルは主にSIRT1の起動を通じてその生物学的機能を実現させていることがはっきりとわかっています。では、SIRT1とは一体何なのでしょうか?SIRT1は、DNA上におけるヒストン脱アセチル化酵素の活性高め、その結果DNAとヒストンの結合強化を導き、一部遺伝子の活動を抑えます。このように、遺伝子の活動模様を変更することで、エネルギーの使用が合理化され、「ソファーに座りながら」「体育館でジョギングしている」と同様な効果があり、人を長寿させます。また、摂取する食物エネルギーの合理的使用自体が、糖尿病を発病させないための最良の予防措置でもあります。
このため、SIRT1は長寿遺伝子であり、抗II型糖尿病遺伝子でもあるものの、レスベラトロルにより起動されると更によく働くと言うことができます。2007年には、すでに論文にてSIRT1の活性化が人体細胞のインシュリンに対する敏感さを高め、つまりはレスベラトロルがII型糖尿病抑制を手助けすることが発表されています。
u Sun C, et al. SIRT1 Improves Insulin Sensitivity under InsulinResistant Conditions by Repressing PTP1B. Cell Metabolism 2007; 6: 307–319. |
実は、合併症期に入ったII型糖尿病患者の多くは、紅白金丹使用後約2週間にむくみが消えてしまったのは、いかなる西洋薬物でも医学にできないことです。もちろんこの世には無料の昼食がなく、紅白金丹を服用すると勝手に自分の食欲を満たすため健康代価を払わないわけではありません。適度のコントロールは、依然として健康長寿の最高保障となります。
レスベラトロルは、糖尿病により引き起こされる腎損傷を軽減させます。
u Sharma S,et al. Resveratrol, a polyphenolic phytoalexin, attenuates diabetic nephropathy in rats. Pharmacol 2006; 76: 69-75. |
レスベラトロルは、糖尿病により引き起こされる神経の痛みを緩和させます。
u Sharma S,et al. Resveratrol, a polyphenolic phytoalexin, attenuates diabetic nephropathy in rats. Pharmacol 2006; 76: 69-75.
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